新薬について 2011/9/4

今年になってようやく、アルツハイマー病の新薬が許可され使用できるようになった。
(欧米では何年も前から使用されていた)新薬とはいえ、まだアルツハイマー病のメカニズムが明確になっていない現状なので、
根本的な治療薬ができたというような朗報ではない。 今回の新薬も脳の神経伝達の改善に有効と考えられている薬なのである。

神経伝達のメカニズムもひとつではなく、一つはアセチルコリンが伝達物質である場合に、
コリンエステラーゼを阻害することで改善しようとするタイプである。
このタイプにはこれまでもドネペジル(アリセプト)があったが、
あらたにガランタミン(レミニール)とハリ薬であるリバスチグミン(イクセロン、リバスタッチ)がでた。

アリセプトは認知症と診断されて以来3年以上投与してきたが全く効果がなかったので新薬のレミニールにはあまり期待できなかった。しかしまずは試してみるということで、6月3日から2週間、さらに1錠を2錠に増やして7月5日まで投与してみた。
結果は副作用もないかわり全く変化がみられず中止した。

そしてもう一つのタイプの、メマンチン(メマリー)に切り替えた。
こちらは伝達物質がグルタミン酸の場合で、NMDA受容体拮抗薬というものだ。 
アルツハイマー型認知症では、グルタミン酸神経系の機能異常が関与しておることは昔から報告されている。 
グルタミン酸受容体のサブタイプであるNMDA(NメチルDアスパラ銀酸受容体チャンネル)の過剰な活性化が
原因の一つと考えられている。 
メマンチン塩酸塩は、NMDA受容体チャンネルの活性化によって生じる電流に対して、膜電位依存性の阻害作用を示す。
このタイプの薬ははじめてなのでおおいに期待た。 
しかし9月4日現在の感触はやはりダメかな〜である。
ただ、ときどき言葉がでることがあり、もしかしたら効いているのかなと感じることがあるが、
そんなことは飲んでいなくても起こることかとも思う。

追記
5mgからはじめ、2011年11月からは20mgに増量され、飲み続けているが、2012年3月現在やはり特別な変化はみられていない。