はじめての徘徊 2008/8/2

妻の正美がアルツハイマー型認知症と診断されてからおよそ3年が経過しております。

私に静岡に行く用事があり、82日に妻を娘の家にあずかってもらうことにしました。
1
泊の予定を変更して2日の夜12時ごろ帰宅し眠りに付きました。
そして、3日の2時半、 娘からの電話で起こされ、どんでもないことを聞かされました。

娘が赤ん坊を寝かしつけながら寝込んでしまった2日のpm11:00〜3am2:00くらいの間に、
妻が家を抜け出し、行方不明になってしまったというのです。
すぐにかけつけ、娘夫妻といっしょに付近を探し回りましたがみつかりません。
気が付いたときには最大で3時間ほどたっていましたから、家の近くではなく相当遠くに行ってしまった可能性もあります。
警察に捜索願をだしましたが、特別な手を尽くしてくれるわけではなく、
善意のだれかが連絡してくれるか、事件でも起こらない限りどうにもなりません。
自分でだれかに助けを求められればいいのですが、名前もいえない病状なのでそれは期待できません。
もう一人の娘夫妻の応援を得て徹夜で探しましたが、夜があけてもまだ見つかりません。
とうとう3日の昼、2時になり、すでに15時間も経過したことになります。
3
日は猛暑でした。 昨晩から水も食事もとらずに歩き回っていることでしょうから、熱中症で倒れてもおかしくない状況です。
心配は頂点に達しました。
そして2時半ごろ警察から、だれかが救急車を呼んでくれ、今、
10km
ほど離れた隣の区の警察で保護しているという連絡がありました。
相当疲労しているものの無事ということなのでひと安心です。

しかし、急いで駆けつけてその姿を見て涙してしまいました。
ささえてあげればなんとか歩ける状態ですが、ゲッソリとした顔は赤黒く日に焼け、手はどろんこだし、もうぼろぼろでした。 
どこかで拾ったのでしょう、空のペットボトルや空のマクドナルドの容器などを大事に持っていました。 
のどは渇くしお腹はすくし、太陽が容赦なく照りつける中歩き疲れ、どんなにか怖かったことでしょう。 
しゃがみこんだところをだれかが通報してくれたようですがほんとうにかわいそうなことをしてしまいました。 
私は「まあちゃん、よくがんばったね。」と泣きながら強く抱きしめました。

風呂で体を洗い、飲み物を飲み、少し食べた後、妻は泥のように眠りました。
普段、私の言うことを聞かないときなど、大声でしかったりもしましたが、

寝顔をみながら、2度とつらい思いはさせないぞと反省しました。

その後病院で検査してもらったところ、血液検査でCKが異常に高く立派な熱中症だけれど、
腎機能に問題がないので1週間くらいで回復するでしょうとのことでした。
今は食事も歩行も普段のようになっているので安心しています。

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